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虚実。

さて先日、久しぶりに、人生の大先輩とお話しする機会があった。
その方は、取引先の社長の御父さんで、その会社の創業者で会長職にあるお方である。

先方の興味は、「この怪しげなやみげんという男の仕事内容」であった。
もちろん、エロ仕事の事は話せないので、ひとまず、「ネット関係の御仕事」という説明からスタートした。

「つまり、イメージを売る仕事ですか?」
との問いに、
「うん、まぁ、簡単に言えばそういう事です。」
と答えたあたりから雲行きが怪しくなった。

「わたしも、デザイナーと呼ばれる人間を沢山知っているが…」
あんたの言ってる事とは違うことを言ってたぞ。
「わたしは一流どころのクリエーターと付き合いがあるが、あんたは四流五流以下…」とでも言いたげな、棘のある言い回しが続く。
所謂、実業の世界で、まぁまぁ、そこそこなグループ企業に育てた方である。自信に溢れた物言いは、どうにも上から目線、説教されてれみたいで不愉快であった。

「いやいや、ですから…」
と、(そら、工業デザインや、紙媒体にデザインとは違うわね。)との言葉を抑えて、あれこれ、分かりやすい例を引き合いに、説明するのだが、話せば話すほど、先方は機嫌を悪くしていく様子。
「だから、会長が言うところの、虚業ですよ、そこは否定しないです。」と、目一杯謙った言い方をしても、御怒りは収まらない。

しまいには、
「わたしは、目の前に、実際に出されたモノしか信用しない!」
とまで、言い出す始末。絵に描いたようなトホホな展開。
どうやら、PCで作成したCG、や音楽、プログラムといった“データそのもの”が、お金になることが理解出来ないのである。

「例えば、音楽はどうです?」
昔は、レコード。CD、MDと来て、今はPCで聞く時代ですよ。
こちらとしては、そもそも音楽自体、カタチの無いモノだけど、みんなお金を落してきましたよね、と言った事が言いたかったのだが。

「いまの連中は、そんなモノで満足するのか!私なんかは先日も銀座でジャズの生演奏を…」
生は最高!と、全く話がかみ合わなかった。

映画、マトリックスを思い出したな。
唯物論と観念論の戦い。

この理解が当たってるかは別にして。
当の会長が言った「実際に出されたモノ」も、多分に観念的ではないのか?そして、彼が嫌う「カタチの無いイメージ」も、突き詰めれば唯物的であると言えまいか?

そう、与太者やみげんは思うのだがね。

マトリックスマトリックス
(1999/10)
ラリー ウォシャウスキー、アンディー ウォシャウスキー 他

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[ 2013/02/08 23:57 ] 与太話 | TB(0) | CM(-)