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焚書

フランス革命期の特異な思想家・作家で侯爵のマルキ・ド・サド著『悪徳の栄え(正・続)』。1959(昭和34)年に渋澤龍彦訳で現代思潮社(現・現代思潮新社)が刊行したうちの続編が翌年4月に猥褻(わいせつ)文書として摘発されて50年となるそうだ。

これを記念し、同「無削除版」をはじめ、関連書籍を集めた「サド裁判から50年フェア」が東京都内の紀伊国屋新宿本店と東京堂書店神田本店で開催中だとか。

『悪徳の栄え』の翻訳出版にあたっては仏文学者の渋澤龍彦と石井恭二・現代思潮社社長が猥褻文書販売同所持に問われ、1審は無罪だったが、検察側が控訴し、2審は有罪。69年に最高裁で有罪が確定したという。

関連本の中では63年刊行の現代思潮社編集部編『サド裁判(上・下)』(上巻は今回復刊)が目を引く。「ワイセツか芸術かといった低次の論争のレベルを超えて、思想の根源的自由の擁護としてたたかわれ、現代思想の出発点を刻した」と、戦後文学史、思想史におけるサド裁判の意味づけが表紙に明記されているらしい。

また、特別弁護人を務めた埴谷雄高、白井健三郎、遠藤周作、弁護側証人の大岡昇平、奥野健男、吉本隆明、大井広介、森本和夫、針生一郎、栗田勇、中島健蔵、大江健三郎、中村光夫と、高名な作家や研究者らの名前も列記され、この裁判がチャタレー裁判とともに大きな意味を持つものだったことが改めてよくわかるという。

先人たちは、こうやって戦いながら表現の自由を獲得してきたのですね。我々も頑張ろう!

エロ・グロ・ナンセンスなんざぁ、時代によって定義からして根こそぎ変わってくるわけだからさ、一時の感情論で焚書のような事はしてはならない。
現在の人間が、それをアレコレ評価し、善悪を判断する事の愚かさは、上の話題からしてよく分かる。最近では、ソレを別な事に利用しようとしている人のほうが多い気もするがね;

現時点で、どれほど忌み嫌われている表現が盛り込まれた作品であろうと、一旦人間の脳から現出したからには、我々は未来に残す義務があるのである。

それが、文明国の責任なのだ。

「放課後は全裸授業」フランス革命
画像は、女教師由紀子「放課後は全裸授業」より。サド侯爵も登場!
[ 2010/05/09 23:29 ] 規制 | TB(0) | CM(-)

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